インスピレーションが湧いてくる自然界の金色シリーズ

1.金色の…といえば皆さんは何を思い浮かべますか?

金色のメダルやトロフィーなんかをもらえると嬉しいですよね~。ホテル三日月には金色のお風呂があるそうですよ。入ってみたいようなみたくないような。

でも今回は、金色の『蛹』のお話です。虫が苦手な方でもこれなら大丈夫!…かも?
なにはともあれ、まずは写真をご覧ください。

これは作り物ではなく、CGでもなく、私が友人と共に撮影した本物の蛹です。

2.キラキラと輝く金色へ変化します

この蛹はオオゴマダラというタテハチョウの仲間で、漢字で書くと『大胡麻斑』。名前の通り羽に白と黒の模様を持つ、日本では最大級の蝶です。幼虫の時点でもかなり大きく、色は黒ベースに白の縦縞と、その間に赤い点といったちょっと不気味な姿、なのですが、蛹になるとキラキラと輝く金色へと変化します。不思議ですねー。

自然界でここまでキラキラするのはこのオオゴマダラの蛹くらいじゃないでしょうか!?…とか思うのですが、じつは昆虫にはかがやく羽を持つものがけっこういます。有名なのは玉虫厨子に使われるヤマトタマムシでしょうか。あとはジンガサハムシやセイボウ、オサムシ、センチコガネなんかも不思議な色合いをしており、その見た目で人々を魅了します。一説には、この輝きによって太陽光を反射したり、あとは周囲の景色を映しこむことで、大敵である鳥類から見つかりにくくするということですが、なぜこのような色をしているのかは、まだはっきりとは分かっていないようです。ちなみに先にあげた昆虫は、すべて日本に生息しているものです。もしかしたら、家の庭や近くの公園でさがせば出逢えるかも?以前の職場に生えているケヤキから、ヤマトタマムシが落ちてきたこともありますので、けっこう身近にいたりするかもですよ笑

3.金色に会いに奄美大島まで

すっかり話がそれてしまいましたね。オオゴマダラですが、日本国内では鹿児島県 喜界島や、与論島以南の南西諸島に分布しており、私がこの蝶のことを知ったのも2016年の夏に、喜界島の隣に位置する奄美大島への旅行を計画している時でした。

「せっかく奄美まで行っているのだから、隣の喜界島まで足をのばしてオオゴマダラに会って来よう!」と意気込み計画したものの、飛行機や船の本数が少なく、3泊4日の旅では喜界島まで行く余裕がなかったのが現実です。当時は、残念な気持ちと、旅行の工程を考えたら仕方ないという気持ちとで、複雑な思いだったのを覚えています。

しかし奄美大島への旅行の最終日、お土産を買おうと立ち寄ったビックⅡというスーパーで、運命の出会いを果たしました!!そこはスーパーに隣接した植物園で、「まだ飛行機まで時間もあるし、あまり広くもなさそうだから、せっかくなのでこっちも見て行こう」と、ふらっと入った場所。ハイビスカスやらが咲いている南国感ただよう小道を進んでいくと、ネットで覆われたエリアにたどりつきました。…「蝶だと!?まさか!?」と思っていると、目に入るヒラヒラと舞うオオゴマダラたち。こんなところで逢えるとはー(´;ω;`)!!

成虫だけでなく、蛹もたくさんぶらさがっていましたし、数は少ないですが幼虫も確認することができましたよ。ちなみに蛹ですが、けっこう落ちてしまうようで、洗濯ばさみではさんであるものがたくさん展示されていました笑 落ちてしまっても死んでしまう訳ではないので、羽化直後と思われるオオゴマダラが、展示されていた洗濯ばさみ蛹からぶらさがっていました。

この植物園はフルフラガーデンという名前で、HPはコチラ🌺🌺🌺

「このご時世、南の島へは旅できないなぁ~。直に見たいけれども諦めよう。」と思ったそこのアナタ!安心してください!はいてまs…ではなく。安心してください!栃木にもいますよー!!

4.栃木でも、金色に会えるんです

実は私自身もこの事実を知ったのは、最近のことでした。それはある日母に誘われ訪れた、『井頭公園花ちょう遊館』。井頭公園というと一万人プールが有名ですが、今回は花ちょう遊館です。所在地は栃木県真岡市下籠谷99。よろず拠点(ゆいの杜)から向かっても車で約20分程。え、近くない?私わざわざ奄美大島まで見に行ったんですケドー。

ここではオオゴマダラの成虫の展示の他、蛹を飾りに使ったクリスマスツリーが、期間限定で展示されていました。この展示は毎年行っているようで、今年も12月28日まで絶賛特別展示中です。オオゴマダラだけでなく、黄緑色のリュウキュウアサギマダラと、銀色のツマムラサキマダラも同時に飾り付けされています。キラキラと輝く蛹はもちろんですが、黄緑色のリュウキュウアサギマダラもとてもかわいいです。なぜかというと、蛹の模様がなんだか顔のよう。なんなら帽子をかぶったサンタさんのようにも見えます。これはツリーにぴったりの蛹ですね!この期間限定のクリスマスツリー、ぜひ肉眼でみてくださいね~! 

他にも花ちょう遊館では、オニオオハシが放し飼いにされていたり、グリーンイグアナの展示があったりと、熱帯・亜熱帯の動植物をじっくり観察することができます。館内は常に温暖な気候を再現しているため、ぜんぜん寒くない!冬のお出かけにぴったりの場所ですよ~☃

入館料や営業時間は公式ホームページで確認してくださいね。HPはこちら✿✿✿
ちなみに3月19日まで親子セット料金という親子割引があるそうです(^^)
あとあと毎月第3日曜日「家庭の日」は、高・中・小学生料金が無料になるそうですよ。

お得に入館できるこの機会に、ぜひ金色に輝くオオゴマダラが飾り付けされたツリーを見に行ってみてください!

栃木県よろず支援拠点 スタッフ 岩知道